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2013年9月11日水曜日

アメリカンドリーム?

高校の教師をしていたとき、N紀というどうしようもないヤンチャボーイがいました。




どうやら、高校に入ってくる前から有名だったらしく、


幾度となく暴力などで停学をくらっているようなボーイでした。




私と出会ったのは彼が高2のとき。


最初の打ち合わせから、「コイツは要注意」と念を押されていたのですが、


いかにもだるそうなカンジで授業を受けているのかどうなのか、、、といった様子でした。




歳が近かったということもあってか、少しずつN紀と話すようになり、


怒られそうなときはそっと近づいてフォローするようにしていました(笑)


まじめな先生から見れば、ひどく目に映るようなN紀でしたが、


話せば本当に良いやつで、車やバイトの話もちょこちょこしていました・・・授業中に(笑)


ちょっとですよ!!




高3になって、いきなりアメリカに行きたいと言い出しました。


こやつは何を言うとるのかと思いつつ、話を聞いてみると、


アメリカで弁護士になりたいんだ、と初めて夢を明かしてくれました。


そのときの感動といったら、、、嬉しかったですね。


学校の成績は下の下、卒業できるのか?くらいのボーイでしたから。




夏が空け、校内でスピーチコンテストが開催される季節になりました。


すべて英語で話すので、聞き手はかなり大変・・・(笑)


担任の先生に促されたのか、N紀は最後に出場することになりました。




学校内でも、彼のヤンチャ度は有名でしたから、


N紀が話し始めたときの驚き、感動でどよめきが起こったほどでした。


私も鳥肌が立ち、ひょっとしてN紀はでっかい存在になるのではないか、


そう感じるほどでした。


英語は、本人曰く独学で、映画などを観ながら習得したということですから、


実はスゴイやつだったパターンにあてはまります(笑)




そして、さらに驚かせてくれたのが、大学の話。


N紀がいた学部は、就職が半分以上の割合を占める、専門学科でした。


N紀も当然就職、しかしちゃんと働けるのか?


という流れの中、N紀から出てきた言葉は、、、




「夏休みに、ニューヨークの州立大学の担当者に、


東京に来てもらって、面接をして合格をもらったよ。」




『どんだけ~~~』




アメリカンドリームを実現させてしまいました。


アメリカの大学は、入るのは案外たやすく、卒業するのが大変と聞いているので、


それは非常に心配ですが、きっとN紀ならやってくれるでしょう。




それ以降は連絡を取っていませんので、今は何をしているやら、、、ですが、


アメリカに経つのが卒業式より前ということもあり、


N紀一人の卒業式が行われました。


私は授業の関係で参加できませんでしたが、


卒業式後の休み時間にN紀を訪ねると、


号泣して、感謝しているN紀の姿がそこにありました。


「神成先生、出会えて本当に良かったよ。」


「話を聞いてもらえなかったら、あのまま学校を辞めてたかも・・・」


その言葉を聞き、もらい泣きしそうになるのをこらえ、


応援していることを伝えてガッチリ握手しました。




先日、夢の持ち方は人それぞれとブログに書きましたが、


N紀にとっては、アメリカの大学に行くという明確な目標ができたからこそ、


今までの自分から、変わることができたのだと思います。


まさにスイッチが入った瞬間でした。




N紀のことは、生涯忘れないですし、連絡が来てくれることを願いつつ・・・(笑)


いつか会って、近況や高校の思い出について熱く語り合いたいです。


これも一つの夢ですね☆




今では、こんな生徒に恵まれて、本当に自分は幸せだなって感じます。


これがあるから、教師という仕事は魅力的ですし、


塾のほうが生徒との距離が近いですから、よりダイレクトに感じられます。




こういった感動を、ルーツでよりたくさん与え、もらえたらなって日々思います。




そのためにも、本気で生徒たちに接していかないと、


生徒たちの変化に敏感になっておかないと、そう思い、身が引き締まります。









よっしゃ!




気合いと根性で楽しく!!!




TOMORROW IS ANOTHER DAY.
今日よくやったから、明日きっと最幸の一日になると信じよう♪




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